アレルギー炎症の源流を断つ
〜抗IgE抗体 オマリズマブの作用機序〜
制作年月
Video:2009年1月
DVD :2009年2月
時 間
19分
あらすじ
重症喘息患者のための新規治療薬オマリズマブの作用を紹介する学術ビデオである。
オマリズマブはヒト化抗IgE抗体であり、IgEに直接結合することによってマスト細胞の脱顆粒を阻害する。まず、ラット腸間膜でマスト細胞の脱顆粒に始まるアレルギー性炎症の進展をみる。あらかじめオマリズマブに相当する動物用抗IgE抗体を投与すると、炎症は抑制される。IgE抗体を赤く蛍光標識し、マスト細胞への結合を比べると、抗IgE抗体によって、IgEの結合が阻害されるのがわかる。
喘息モデルマウスの肺組織では、好酸球など炎症細胞の浸潤、内膜の肥厚、粘液分泌細胞の増加が見られたが、抗IgE抗体の投与群では抑制されていた。
ヒトマスト細胞にオマリズマブを添加した実験では、通常、IgEで脱顆粒するマスト細胞がオマリズマブによって脱顆粒が抑制された。さらに顆粒膜上のCD63を免疫染色し、共焦点レーザー顕微鏡でみると、オマリズマブによってヒトマスト細胞の活性化が抑制されることが確かめられた。
受賞歴
2010 第51回科学技術映像祭 研究開発部門優秀賞
企 画
ノバルティス ファーマ株式会社
監 修
大田 健 (帝京大学医学部内科学講座 呼吸器・アレルギー学 教授)
※企画社名、監修・指導学者の所属・肩書き等は完成当時のものです。
スタッフ
演出:中尾寛治
脚本:中尾寛治
撮影:林正浩 / 岡田学
研究:斉藤夕絵 / 富田勉
CG:寺山いずみ
解説:伊藤惣一
制作デスク:轟泰行 / 山内修
制作:吉野俊昌