気道のリモデリングを探る
制作年月
2001年4月
時 間
14分
あらすじ
慢性の喘息患者では、気道壁が肥厚し、呼吸機能を著しく低下させています。
気道に肥厚をもたらすリモデリングとはどういう現象なのでしょうか。
我々はモルモットにOA(卵白アルブミン)抗原の連続曝露で感作を成立させ、週2回の抗原曝露を繰り返し慢性喘息モデルを作成しました。その気道壁は、12週後、喘息のヒトの場合と同様にあきらかに肥厚していたのです。
気道を取りだし、培養して、顕微鏡下に観察すると、喘息モデルの気道からは多量の線維芽細胞もしくは平滑筋細胞の遊走と、好酸球など多数の白血球が見られました。気道のリモデリングには多くの細胞と物質が関わっていることがわかります。ロイコトリエン受容体拮抗薬(Zafirlukast)の投与群では、気道の肥厚は抑制され、リモデリングにおける成長因子などを介したロイコトリエンの関与も指摘されました。
実験結果をめぐる福田健先生とHolgate先生の対話は、研究の進展、新たな治療の可能性へと広がりました。
受賞歴
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企 画
アストラゼネカ株式会社
監 修
福田 健 (獨協医科大学呼吸器・アレルギー内科 教授)
協 力
Stephen T.Holgate (School of medicine University of Southampton)
足立 満 (昭和大学医学部第一内科 主任教授)
笠原 慶太 (昭和大学横浜市北部病院呼吸器センター 講師)
※企画社名、監修・指導学者の所属・肩書き等は完成当時のものです。
スタッフ
演出:川村智子
脚本:川村智子
脚 撮影:庭野直子 / 林正浩 / (SEM)北原幸夫
研究:富田勉 / 森山ひとみ / 浅香時夫 / (SEM)石崎美知子
解説:藤村のり子
制作デスク:轟泰行 / 伊藤きよみ
制作:武田純一郎 / 吉野俊昌