糖尿病性網膜症 〜その形と数〜
制作年月 1986年5月
時 間 34分
あらすじ 糖尿病の三大合併症の一つ、糖尿病性網膜症。

その発症を、患者さんはどのように体験したのか。ご本人が語る視界の変化、失明への不安。患者さんのメモやスケッチもまじえて、視覚障害を画面に直に再現しました。初めて試みられた網膜症の視覚世界が、見た人々に驚きを与えました。

そして、患者さんが自覚するもっと以前から病変は始まっていたはずです。医師や研究者は、眼底写真や網膜血管造影から糖尿病性網膜症を解明しようとしています。糖尿病となっていつ頃起りはじめるのか、どこからどのように広がるのか、それはなぜか。その形と数から解明、治療・予防への手がかりを読みとります。

糖尿病は、患者さんにとって、時には生涯を通じた長いつきあいとなります。血糖値をコントロールしながら、網膜症の進行を必死に防ぎ、また当時難しいといわれていた結婚、出産、子育てを成し遂げている患者さんたちの日常生活。患者さんの努力や家族の協力が感動を呼びます。

後年、この映画を機に自ら膨大な網膜所見を整理し解析した、学術指導の一人の菊池方利先生から、「これは私にとって思い出深い作品です。」という言葉をいただきました。
受賞歴 科学技術庁推奨
企 画 大日本製薬株式会社
監 修 小坂 樹徳 (虎の門病院 院長)
学術指導 菊池 方利 (社会福祉法人 三井記念病院内分泌代謝科 部長)
福田 雅俊 (琉球大学医学部 教授)
藤田 恒夫 (新潟大学医学部 教授)
平山 章 (東京女子医科大学 助教授)
倉科 周介 (東京都臨床医学総合研究所診療方法論研究室 室長)
大森 安恵 (東京女子医科大学 教授)
協 力 清水 弘一 (群馬大学医学部 教授)
有賀 誠門 (東京芸術大学音楽部 助教授)
牛木 辰男 (岩手医科大学医学部解剖学 第二助手)
小室 優一 (東京大学医学部眼科)
神沼 二真 (東京都臨床医学総合研究所医療工学研究室 室長)
※企画社名、監修・指導学者の所属・肩書き等は完成当時のものです。
スタッフ 演出:菊池方利 / 大島善助
脚本:菊池方利 / 武田純一郎
撮影:加藤和三 / 奥田幸夫
美術:森日出朝
解説:伊藤惣一
制作デスク:轟泰行
制作:吉野俊昌 / 郡司良