動脈硬化のリスクファクター 高脂血症と高血圧
制作年月 1982年3月
時 間 27分
あらすじ 日本の死亡原因の上位を占めていた脳卒中と心筋梗塞では、動脈硬化という血管病変が進行します。動脈硬化には、主なものだけでも高脂血症、高血圧、糖尿病、喫煙など多彩な危険因子(リスクファクター)があります。この映画では、高脂血症が原因で起こるアテローム硬化、高血圧が原因となる細動脈の線維性の硬化、そしてこの硬化巣に生ずる血栓形成、この三点について取り上げています。

血管壁にコレステロールがたまって起こるアテローム硬化の過程を細胞レベルで追跡します。また、高血圧モデル動物SHRの観察を通して、高血圧によって血管壁へ血液成分が異常にしみ込むことで血管が肥厚し硬くなる細動脈硬化がおきる、その成り立ちを描いています。

アテローム硬化は主に心臓を養う冠状動脈に、細動脈硬化は、脳、心、腎など臓器の奥深く入り込んでいる血管に起こる病変ですが、アテローム硬化や細動脈硬 化の起きた血管壁には血小板が付着しやすく、血流をとめる血栓が作られます。これが心筋梗塞や脳梗塞を起こすのです。その血栓形成の過程を動脈壁の顕微鏡 撮影を通し、描いています。

動脈硬化は決して不治ではなく、心筋梗塞や脳卒中も予防しうるのです。
受賞歴 日本医師会推薦
企 画 日本ケミファ株式会社
監 修 五島 雄一郎 (東海大学医学部 教授)
学術指導 石井 當男 (東京大学医学部 助教授)
武田 忠直 (大阪市立大学医学部)
中谷 矩章 (東海大学医学部 助教授)
秦 葭哉 (慶応義塾大学医学部 講師)
家森 幸男 (島根医科大学 教授)
吉田 洋二 (山梨医科大学 教授)
※企画社名、監修・指導学者の所属・肩書き等は完成当時のものです。
スタッフ 演出:中尾寛治
脚本:中尾寛治
撮影:長谷川高久
研究:浅香時夫 / 石崎美知子
解説:伊藤惣一
制作デスク:轟泰行
制作:郡司良