特別授業 『いのちの話』
2006年7月2日の読売新聞科学欄に紹介された、生きた細胞や組織を顕微鏡撮影するアイカムの記事をきっかけに、10月末に相模原市立の小学校の依頼を受け、会長の武田純一郎とスタッフが「いのちの話というテーマで、アイカムの映像を使い、約1時間の特別授業(講演)を行いました。
■当日行ったスタッフのレポートによれば・・・
この小学校は、現在、生徒総数550名、最盛期1500名用の校舎なので、空き室もあり、大きくゆったりしている。観客は、6年生3クラス100名、保護者20数名、担任教諭4名。子供たちが入って座ると広い視聴覚室もぎっしり一気に室温が上がる。
まず、先生から「体の中を見せてくれる会社の方をお招きしました」と簡単な紹介のあと、武田さんの自己紹介から始まり、前半30分、10分の休憩ののち、後半30分、そのあと10分ほど感想など聞いた。
映写中、武田会長の「これは何の細胞かな」に、子供たちから「心臓!」。筋肉の血管を見て、「新幹線みたい」。白血球の潜り込みや、がん細胞を攻撃するところ、腸の映像に「すげえ」など声を上げ、興奮しておもしろがって見ていたようだ。子供たちには、どれもはじめて見る映像で、貴重な体験だったようで、後で、卒業文集に書いてくれた子もいたとのこと。担任の先生も「この年になるまで知らないことばかりでした」との感想。母親らの中にはノートとっていた人もいて、一人一人はいかに特別な存在なのかという「70兆分の一」の話などが受けていた。
子供の感想として「人間に生まれてきて良かった。剥がれ落ちていく細胞でなくて、良かった。何十年も生きられるもの」
また、どんなところをもう一度みたいか? びっくりした一番は?
「胃液がどんどん出ているところ」 「成長ホルモンが骨に働くところ」
「骨を削って、作り替えるところ」 「お父さんとお母さんから半分ずつ言葉をもらって生まれてくるというのは、全然知らなかった」・・・など。
感想・質問があまり出なかったことに、先生から「いつもならいっぱい出てくるのに、今日は感動したり、吃驚して、すぐには言葉が出てこなかったみたいです。でも、子供たちが下校時に、手の裏表をこうやって『お前の手にも何十億も細胞があるんだよな』などと言い合っていました」とのこと。
後日、先生・保護者・子供たちが書いた感想・質問などを送っていただいたが、ちょっと難しいかなと思ったこともよく受け止めてくれた子もいたり、科学映画の世界に興味をもった子もいて、スタッフとしても初めての経験でおもしろかったし、自分たちの作った映像を直接見てもらい、生の子供たちの反応がつかめ、手応えがあった。
お誘いいただければ、ぜひまた小学校や中学校などで、こうした映像を使った「いのちの話」をしてみたいと思っています。
■映像を使った特別授業(講演)
○2014年9月 板橋区立高島平第一中学校にて 3年生理科の特別授業『細胞と生命の連続性』
○2015年4月 つくばエキスポセンター ドーム映像『いのち探検I ミクロちゃんと行く宇宙の旅』上映に際して
講演会『細胞の世界を体験しよう』
○2015年9月 仙台青葉ロータリークラブの勉強会にて 講演『アイカムの半世紀といのちの映像』
○2016年5月 東北高等学校PTA総会にて 記念講演 『ヒトのからだはなぜ老いるのか』
■ドーム映像による特別授業などは2013年〜2016年8月現在24回 →
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